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その“ダメだ”がお金の財産の源



連載 8日目
【○○の「ムダ」「ムリ」「ムラ」が成功への基本】





● 課題(問題点)を見つける  


多くの職場(会社)で改善や提案制度などの小集団活動を行っています。
それは、課題(問題点)を見つけるためです。
そのために、自分の仕事に対して
「ムダなことがないか見つめてみよう」「ムリをしていないか見つめてみよう」
「ムラがないか見つめてみよう」……、といった運動をしています。


どこの家庭でも同じだと思いますが、不景気だからといって、
多くのサラリーマンは毎月の小遣いを減らされています。  






● 何かムダなことがないか  


「ムダ」というのは、たとえば1,000s(1トン)積める車の荷台に5sとか、
100sとか、少ない量の荷物を1個とか2個だけ運ぶことをいいます。  


これは、ガソリンのムダです。
人件費のムダです。時間のムダです。
こんなことをしている会社はこれから先、生き残っていけないと思います。  


たとえば、家庭では、洗濯をするとき、いつも洗剤を使いすぎているので、
ムダをなくすように、簡単に量れる容器を考えました、といった内容のことです。  


そこで、どこの会社でも、家庭でもあらゆる面でムダをなくして合理化をしています。
ところが特許などの出願費用だけはとんでもない大きなムダをしています。  


作品にはいろいろな種類があります。
会社や大学の研究所、研究室では何億円ものお金をかけた大発明もあります。


何年間も時間をかけて、試作、テスト(実験)を繰り返しながら完成させた作品もあります。
これを1,000sの大荷物と仮定すれば改善や提案制度から出た作品は
研究費も時間もかけていないケースが多いようです。  


するとその作品は1sくらいの荷物(小さな発明)に相当するわけです。
だから、改善や提案制度から出た小さな作品つまり1sくらいの小荷物を、
もし1,000sも積める車の荷台に荷造りを厳重にして
何10万円も出して運んだらそれはムダだということです。  


そうした作品は二輪車(自転車)の荷台に積んで特許庁に運べばいいのです。  


だから、○○に対してウッ「?」と思ったときは
目的に対して手段が大きすぎることではないか? 
と考えることです。  


たとえば、発明学校に入学して注意力が付きはじめると、
生活の中で気になることが増えます。


その一つが「やかんやなべ」について、
燃料を節約する方法はないか、といったことです。  


そこで、やかんの底の部分を波状にしました。
その結果、受熱面積が広がります。すると、燃料が節約できます、といった内容です。  


ところで、そのとき、「日本が先願主義」だからといって、
未完成の作品の出願を急いではいけませんよ。
費用がムダになるだけです。
もちろん、作品の商品化も望めません。  






● 何かムリをしていないか  


「ムリ」というのは1,000s積める車の荷台に1,000s以上の荷物を積むことです。
たとえばこの車の荷台に2,000sも荷物を積んだら超オーバーです。  


ムリをしているから事故が起きてしまうのです。  


逆に何億円も、何年間も時間をかけて研究し、
開発した作品なら荷造りを厳重にして1,000s積める車に
ベテランの運転手を付けて30万円も、
50万円も出して特許庁に運ぶ(出願)ことは決してムダではありません。  


もし、それを知的財産権の知識がない、
それも新人の社員に担当させたらそれはムリというものです。  


自分の知識がない、不得意な分野の思いつきの作品を出願したくても、
問題(課題)の解き方がわかっていないのです。
だから、書類も書けません。
それでは、ムリです。  


たとえば、電子回路の知識がない人が、高齢者の人でも、
簡単に使える携帯電話を考えました、といっても、
簡単に使えるような構造(しくみ)の説明ができなければ、
問題(課題)の解決にはなりません。


作品には、優しさがあっていいのですが、
それだけでは、素晴らしい作品を発明したとはいえないのです。  


どうしても、作品を完成させたいときは、
その分野の技術を学校に通学したりして、勉強することです。


他の方法としては、その道の専門分野の人にお金を出して内容をまとめてもらうことです。  


したがって、小さな思いつきの作品を、過大評価をして、
すぐにプロに頼んで、書類をまとめてもらって出願しても、商品化はムリです。


「出願=権利=商品化」ではないからです。  






● どこかにムラがないか  


「ムラ」とはバラツキのことです。たとえば、
○○に行くときは1,000s積める車の荷台に1,000sの荷物を積んでいるが、
帰りは荷台がカラの状態のようなことです。  


野菜サラダを食べるとき、ドレッシングが上手くかかりません。
どうしてもムラが出ます。


そこで、ムラがないように野菜にかけられる容器を考えました……、
といったようなとき、何もしないで、一気に出願しようとしても、
自分の知識の範囲内だけで「先願がない」と判断して、
一気に出願しようとしても、調査の仕方にムラがあり、権利を取るのはムリです。  


そこで、○○に対してウッ(?)と思ったときはどこかに
「ムリをしていないか」、「ムダがないか」、「ムラがないか」、
いままで「ムリをしていなかったか」、「ムダがなかったか」、「ムラがなかったか」と
観察力を働かせてみることです。


すると、そこに課題(問題)が見つかることもあります。


たとえば、日頃の生活の中でムダな歩行を一歩でも縮めるために
「事務所の中の机などの位置をかえる」のも1つの考え方です。


マッチをムダにしないために軸木の両端にクスリを付けたり、
一方を爪楊枝にするようなことです。


この方法は、悩みの種子を見つけることだけが大切なのではなく
「不快情緒を解消するための良薬」でもあります。







連載 9日目
『するどい観察は「WHY AND WHAT」』





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